だいじだいじどーこだのメリットデメリット【絵本購入レビュー】
- 性教育を始めるのにおすすめな絵本は何かな?
- プライベートゾーン(プライベートパーツ)について書かれた本は?
- 小さい子にもわかりやすい性教育の絵本をさがしている
そんな方におすすめなのが「だいじだいじどーこだ」という絵本。
この記事は元保育士で、現在3人の我が子におうち性教育を実践しているママが書いています。
この本の発売日に、性教育トークイベント「性を語ろうよ」に参加し、この絵本の作者である遠見才希子さんや、出版社の大泉書店の方のお話を聞きました。
この記事では、その時に聴いたお話と、元保育士である私自身の視点を交えてご紹介します。
絵本だいじだいじどーこだ?のおすすめポイントと、デメリット、子どもが実際に読んでみた時の反応などを詳しくレビューしました。
小さなうちから「だいじだいじどーこだ」を読んで、自分の身を守る手段や自分や人を尊重する気持ちを育てていきましょう。
タップできる目次
だいじだいじどーこだとは?
だいじだいじどーこだは、2021年7月9日に大泉出版から出版された絵本です。
題名にもあるように「だいじだいじどーこだ?」という問いかけから始まる絵本。
この絵本でわかること
- 自分のからだは全部大事だということ
- プライベートパーツについて
- 他の人に見せてと言われたら「NO!GO!TELL」
- 産まれただけでみんなすごいということ
これだけのことが一冊の本に網羅されている絵本は少なく、貴重な絵本です。
この絵本は一文一文、とても考えて構成されています。
幼児にも分かりやすい言葉で書かれていて、どれも幼児期に伝えたい性教育の根本がまとめられた絵本です。
表紙にも
はじめての「からだ」と「性」のえほん
だいじだいじどーこだ?表紙より引用
と書かれているように、性教育って何から始めたら良いかわからないという大人にとっても読みやすい一冊です。
著者の遠見才希子さんは、全国700か所以上の中学校、高校で性教育の講演活動を実施。
現在は、緊急避妊薬を薬局でプロジェクトに参加し、活動されています。
遠見さんは以前「ひとりじゃない」という本を出版されています。
ひとりじゃないという本は、中高生に自分の体と心を大切にして欲しいという想いが込められた性教育の本です。
性の正しい知識に加え、遠見さん自身の体験から中高生の心に訴えかける、読み手の心を動かす本でした。
お子さんを持つパパママにもおすすめの一冊です。
だいじだいじどーこだのおすすめポイント5つ
だいじだいじどーこだ?の特におすすめな理由は5点。
- 主人公の性別がわからない
- 幼児が目を惹くイラスト
- 写真や動画にも触れている
- 簡単な言葉に置き換えられている
- 無料相談窓口が記載されている
具体的に解説していきます。
➀主人公の子どもが男の子か女の子かわからない
この絵本に出てくる主人公の子どもは、最後まで男の子なのか女の子なのかわかりません。
どちらとも解釈できるように描かれています。
性別関係なく、すべての子どもたちに伝えていきたい内容なので、どちらとも解釈できるイラストはとても魅力的だと思います。
性別関係なく一人一人を尊重するということを幼児期から伝えていくことも大切な性教育の一環です。
②幼児が目を惹くイラストが多い
いろんな種類のパンツが描かれていたり、同じぬいぐるみが何度も登場したりと、子どもたちが目を惹くイラストが描かれています。
子どもたちが、自然と絵本に集中でき、「教える」ではなく「楽しむ」という方法で伝えることが出来る絵本です。
③写真や動画についても触れられている
他人がプライベートパーツを見たり、触ったりしないことに加えて、写真や動画も撮らないと伝えています。
スマートフォンを誰もが持つようになった現代において、写真や動画撮影の被害は無視できないほど拡大しています。
幼児期から撮らない・撮られないということも絵本を通して伝えたいことです。
④プライベートパーツは「だいじだいじ」という言葉で表現されている
この絵本は、解説では「プライベートパーツ」という言葉を説明していますが、物語の中ではプライベートパーツという言葉は出てきません。
「だいじだいじ」という言葉が用いられています。
「だいじだいじ」という簡単で日常になじみのある言葉を使うことで、2歳くらいのお子さんにでも日常的に使いやすくなっています。
オムツを換える時・お風呂で体を洗う時などに絵本と組み合わせて日常でも使っていくことで、お子さんも理解しやすくなります。
⑤無料相談窓口が載っている
万が一の時に無料で相談できる窓口が載っています。
子どもにとっての相談できる窓口は、たくさんあった方が良いです。
いざという時にここに相談出来るよということを子ども自身が知っておくのに良い手段だと思います。
何度も読んでいる絵本なら、「あの絵本の最後に…」と思い出しやすいですね!
だいじだいじどーこだを購入するデメリット
この絵本を購入するデメリットをしいてあげるとすれば、はじめての性教育の絵本として、小さい子向けに描かれた絵本ということ。
中高生など、大きなお子さんへの性教育としては向いてないでしょう。
もちろん、中高生が読んだとしても絵本に描かれた内容は伝わると思いますが、これだけでは足りません。
幼児期~小学生低学年向けに性教育のスタートとして用いるのがベストでしょう。
だいじだいじどーこだを読んでみた子どもの反応
我が家では7歳・4歳・1歳8カ月の子どもたちに読み聞かせました。
まず、「だいじだいじどーこだ?」という最初の問いかけに反応して盛り上がりました。
我が家は、性教育をすでに始めていて「プライベートパーツ」についても知っているので、問いかけに対し以下のような返事でした。
ここに描いてある中では口とおしりだと思う!
プライベートゾーンのこと!
そして、次のページでからだはどこも大事だと伝えると、えーー!と見事に驚いていました(笑)
もちろん、プライベートパーツ以外も大事だということは伝えていましたが、プライベートパーツばかりが特化されすぎていたようで、
全部大事という印象は薄かったようです。
この絵本は、問いかけから始まっているため、子どもたちも自分で考え、答えを聴くことでしっかりとインプットされました。
その後も、色んなパンツに大爆笑!
くまのぬいぐるみを、間違い探しのように見つけて盛り上がり
集中して見ているので
でも、嫌だってなかなか言えないの…
と絵本の内容にも反応していました。
そして、娘の声に答えてくれてるかのように絵本は続きます。
だいじょうぶ なーんにも わるくないよ
だいじだいじどーこだ絵本より引用
最後のページは、子どもたちがたくさんいるので少し長く開いて見せると、色んな子を見てくれます。
車いすに乗っている子、お花を抱える男の子、髪の色が違う女の子、眼鏡をかけた子…などみんなそれぞれ違うけれど、
どの子もみんな大事なんだという作者の想いが伝わってきます。
1歳8カ月の息子は、まだあまり話しませんが、最初から最後までじっくり絵本を見ていました。
その後「だいじだいじ」と声をかけると、この絵本を本棚から持ってきます。
からだのパーツが描かれているページで「あたま」と読めば、あたまの絵を指さします。
しっかり理解して絵本を楽しんでいる様子がありました。
【まとめ】だいじだいじどーこだ?ははじめての性教育に最適な絵本!
日本は、世界と比べて性教育が著しく遅れてると言われています。
幼児期から家庭で性教育をしていくことが大事なお子さんを守るためには大切なこと。
この絵本は簡単な言葉なので、2歳頃から読み始めて何度も繰り返し読むことが出来ます。
お子さんへの性教育、何からはじめたら良いのかわからないという方も抵抗なく読める絵本です。
この絵本を通して、性教育の第一歩を踏み出してみてはいかがでしょうか?
この絵本は、語り切れないほどの遠見さんの想いが詰め込まれた一冊になっています。
最初にご紹介したトークイベントが、音声のみ公開されていますので、こちらも併せてご紹介します。
私も参加している性教育コミュニティ「kokoro color」さんの動画です♪
他にも、幼児期におすすめな性教育の絵本をプライベートゾーンを教える絵本おすすめ5選にまとめてあります。
絵本はそれぞれに良さがあり、焦点を当てている部分も違うため、色んな絵本を読むことで子ども自身の理解も深まりますよ。
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